その3 「ほーゆー温泉」
 *今回の温泉は04以前に書いた物です。

 松山市立余土中学校の近くの温泉「ほーゆー」 確か数年前にできた新しい温泉である。男湯、女湯の間に温泉プールがあって、子供たちにも人気のある温泉である。私も月に1度くらいは行く。

 ところで、以前聞いた話だが、私の弟子がパチンコで12万円も勝ったという。12万円負けたのではない。どうも本当に勝ったらしい。私もときどきパチンコに行くが、下ろせない銀行に預金をするために行っているようなものだ。それがナント12万円も勝つなどとは、にわかには信じられないことだ。私が負けて彼が勝つということは、いったい全体どういうことであろうか?

 私は正直に生きている。それも馬鹿がつくくらいに。彼も決して不正直ではないが、少なくとも私の方が2倍も長く生きており、パチンコ台に嫌がらせをされる理由は思い浮かばない。それともパチンコ台は私を嫌いなのであろうか?

 私と彼との違いは年齢と私の方がかなりハンサムというだけである。現代の高年齢社会で年齢による差別があるとは考えられない。ということはパチンコ台はハンサムな男が嫌いということであろうか?そうか、それなら十分納得がいく。他にも彼が不正をした、台が壊れていた、私からぶん取ったパチンコ台がパイプを通って彼の台へ流れていったなども考えられる。

 だが、彼は不正をする人間ではない。台が壊れて玉が出ないことはあっても、壊れて出まくるなんぞはきいたことがない。とすれば、最も確率の高い理由は、今まで私からむしり取ったものがパイプを通って彼の台へ流れていったことになる。そういえば「あの台が出たからこの台は出ない」と常連のおばちゃんたちがよく言っている。

 なるほど、な〜るほど、おばちゃんたちは本能的にこういうことを知っていたのか!恐るべし!、おばちゃん!しかし、ちょっとまてよ、私と彼の場合は違う店なのでそれも少し変だ。いや、もしかすると全国のパチンコ屋のパイプは誰にも分からぬようにつながっているのかも知れない。そのことはパチンコ屋の店長・経営者も知らない日本最高のシークレットではなかろうか?おそらく総理大臣さえ知らないに違いない。私の脳は今日も順調にさえを見せる。

 万一、それらの理由が当てはまらないとすれば、彼は単に勝った夢を見たに過ぎない。そう仮定すると彼のその後の話と妙につじつまが合う。というのは大勝した後4〜5名で飲みに行ったというではないか。それもワイン専門の店で飲んだという。「あれもくれ、これもくれ!」とグラス1杯が何千円もするワインをガブガブ飲んだらしい。私を連れて行かずにぃ!

 その代金ナント8万円也!ワインでなくたこ焼きを食べれば、もっと良かったのにぃ!8万円で綿菓子を食べれば何立米になるのであろうか?6畳の部屋いっぱいになるだろうか?

 ところで、彼は実に不思議な男だ。12万円も大勝をして周りの人におごるとすれば、まず私を最優先にするはずだ。なぜなら、私がかなり年上だから順序からいえば先に死ぬ。その私に好きなものをおごるのは人間として当然のマナーであることを心得ているから。う〜ん、どう考えても不思議だ。もう1回サウナに入って考えてみようっと。

「ほ〜ゆ〜」

住所:松山市余戸

松山市余土中学校のすぐ近くにある比較的新しい温泉で、松山に多いナトリウム泉。普通のサウナ、塩サウナ、水風呂、打たせ湯などがある。塩サウナに入るには600円だが、のんびり過ごすにはこれがお勧め。休憩所には大型のテレビがある。3Fにはエステ・マッサージの施設もある。露天風呂ならぬ「露天風」の風呂もある。

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