その6 「嵯峨野温泉」
 *今回の温泉は07以前に書いた物です。

 国道2号線を広島から西条に向かって海田交差点から2つ目の交差点を右折し300mくらい行ったところにある。駐車場もかなり広く、土曜日、日曜日とか夕方を除けば困ることはない。(はず)

湯船が5つ、水風呂が1つ、サウナが1つあり、それぞれが温度調節されている。私のような小心者にはまことにうれしい限りである。小心者と温度調節が関係することがどうつながるかって?

それが理解できない無神経なアナタは、自分自身では気づかないうちに周りの人を傷つけている。これは感性豊かで小心者の私の想像だが、周りの人はアナタの一語一句にズタズタにされ、家に帰ってからトイレの中に一人きりで閉じこもり、「の」の字をイジイジ書いているに違いない。

温度調節と小心者とはこのように密接な関係にあるのだ。えっ!まだ分からないって! では無神経なアナタに、科学的、統計的に説明してあげよう。

 私の統計によると、高い温度の湯を好む人は声高に「ぬるくて温泉に入った気がしない!」と叫び、ぬるま湯を好む人は熱い湯でも黙って我慢する者が100%という明確な結果が出ている。この統計結果は絶対に間違いない!

 「どのようにして統計を取ったのか?」 私を聞き取り調査したのである。その結果であるから信頼度も100%である。どんな無神経なアナタでもこれで納得したであろう。えっ、まだ納得しないって! では、頑固なアナタにもっと説明してあげよう。

 熱い湯がいいという間違った古い感覚が世間にある。温泉でも伝統ある小さくて湯船の少ないところほど熱い温度になっている傾向があることからも理解できるであろう。おそらく何世代もその温泉に通っている常連客がそれを望んでいるものと思う。

 彼らの先祖は熱い湯につかることを誇りに思っていた。そしてぬるい湯など入る者をまるで「大馬鹿者」か「犯罪者」のような目で見た。その子孫は先祖の感性をまるで「神の感性」のように感じていた。そのためにそれを疑うことなく今日まできたのてある。

過去にも私のように「ぬるま湯」を好む人間は大勢いた。しかし、熱い湯を好む者が、まるで犯罪者を見るように見下げたので、「自分の感性が間違っているかも知れない」と自問自答するだけでなく、小心者ゆえに「もっと温度を下げて下さい」などと決して言えなかったのである。

 どうです。統計的、歴史的に説明したので、物分りの悪いアナタでも理解できたでしょう。えっ、まだ納得しないって! では、今度は怖い話をしてあげよう。

 41度以上のお湯につかると体内の血がドロドロになり、それ以下だとサラサラになる。熱い湯を好むアナタはおそらく43度〜44度の湯に入る。アナタの血はドロドロになって脳溢血で倒れる! これでアナタも「ぬるま湯派」になったでしょう。

 無神経で声高に叫ぶアナタが味方につけば、小心者の私たちは心強い。今度は「熱い湯派」をまるで犯罪者のように見てくれるから、日本全体のお湯の温度が41度以下になるのも遠くない!

「嵯峨野温泉」
広島県安芸郡海田町寺迫2丁目11番37号
愛媛県八幡浜で有名な料亭「嵯峨野」と同じ経営である。料亭を経営しているために、温泉だけでなく食事も多くの支持を得ている。確か愛媛県大洲で温泉とファミレスを組み合わせた店舗も開いている。本文中にもあるように38度、41度、43度と温度の違う湯船があり、常に温度を測っている。さすがに温泉の先進県愛媛を出発点の温泉と感じさせる。

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