食べ物評論家田部亭 空家 (たべて からいえ)の

 温泉評論その21  「夢ガーデン」

 夢ガーデンは広島市の郊外の住宅街にある。存在は知っていたが、一体どこにあるのか今までまったく分からなかった。知ってみると実に分かり易い場所である。

 温泉の施設はほぼ揃っている。しかし、特筆すべきはミストサウナである。広島ではこの温度が高い温泉が多いが、この温泉の温度は実に快適な温度で、経営者の温泉研究の成果ではないかとさえ思っている。高齢社会では高血圧の者が多く、あまり高温だとむしろ身体に悪い。健康のために温泉に入って健康を害するのでは何の意味もない。  

 高齢者で思い出したことがある。現在の日本にはさまざまな問題が横たわっている。その最も大きい問題は少子高齢社会と人口の減少であるということではないか! 少子高齢化と人口の減少は、当然のことながら国内需要の減少を伴う。極論すれば、日本に100歳の老人一人になると、国内需要はほとんど期待できない。アレコレ小難しい経済学理論を振りかざしてもまったく用に立たない。小学生でも分かる理屈である。

 では、なぜ少子高齢社会になったのか?ここからが精密かつ褒め称えられるべき高度な理論が展開される。それを可能にしたのは他ならぬ「夢ガーデン」の特筆すべきミストサウナの温度設定である。ゆっくりとその中で深い思惟が可能なことが、私の理論を深化させたのである。 子どもの生まれる数の減少と年寄りが増えた原因は単純明快!紆余曲折、三々五々、五里霧中、朝三暮四である!これは江戸幕府の創始者が石田光成であると同じくらい単純明快な真実である!

 「そんなことは分かっている、ではどうすれば解決するのか?」相変わらずアナタはイラですねぇ。前から何度も言っているでしょう、それがアナタのモテない原因です。高齢化など一瞬で解決できます。私には秘策があります。 ところで、アナタは昔からの言い伝えをご存じですか?言い伝えにはバカにはできない深〜い含蓄があります。それを知っておくとアナタは三文の得をします。

 そんなことはど〜でもええ!早く言えって!また、またぁ、アナタの悪い癖が… では、申しましょう。「四十、五十は洟垂れ小僧」なのだから、老人の定義を八十歳以上にするのです。これで高齢化はすっきり、くっきり、ばっちり解消っと…

 実際問題として、近頃の七十歳代をみると「この人は本当に老人か」と感じる人がいっぱいいる。政治家、財界人など下手な若い人よりずっと元気である。 アナタは覚えているでしょうか?昔、野党が牛歩戦術をとって深夜まで国会が開かれたとき、最も元気が良かったのは、70歳をはるかに超えた政治家だったことを…。四,五十代の政治家は居眠りをしていたではないですか!エッそんな時代には産まれていなかった?それは失礼しましたっ!!

  有名人でも七十歳を過ぎて、しかも若い女性と再婚している人もいるじゃないですか!記憶力のいいアナタが覚えていないわけないでしょう!元アナウンサーの山○氏。つまりですよ、恋の一つや二つかる〜い!のが七十代なのです。婚活で悩んだり苦しんだりする若者のパワーをはるかに超えているじゃないですか! 細かいことにウルサイアナタもこれで納得したでしょう。

 「少子化はどのように解決するか?」って?アナタもせっかちですねぇ。これから「夢ガーデン」の露天風呂に入って解決策を練ります。な〜に、私の優秀なサメの脳で、夢ガーデンの露天風呂に浸って考えればすぐに結論は出ますから…。じゃ、入ってきます!!

「夢ガーデン」住所:広島県呉市押込西平町19−39
 泉質:ラドン泉
 山を切り開いた住宅街に位置する温泉である。露天風呂から見降ろす景色は実にゆったりした気持ちにさせてくれる。また、食事のできる施設も隣接しており、温泉と食事を楽しむこともできる。広島市からそれほど距離はなく、市内中心からでも30分もあれば行ける距離にある。

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