温泉評論その30「臥龍(がりゅう)の湯」  

  温泉評論は一般の人にとって、ケタはずれた能力を求められるコラムである、というような生易しいレベルではない。遥かに人類の能力を超えている。しかし、素晴らしいサメの脳とガラスのような強い意思を有する私には、この高いハードルもいとも簡単にクリアできるのである。

 つまり、私のさえ渡るサメの脳は、ガラスの如き強い意思に支えられ、さまざまな問題をかる〜く解決してきたのである。今更ながら己の問題解決能力に驚嘆している!このコラムの熱心な読者も、私のサメの脳の凄さに驚愕しているに違いない。たぶん…。

 ところで、私はトンデモナイ問題を解決してないことに気づいた。つまり、このコラムの原点への疑問を欠落させたまま進めてきたのである。あ〜、私は何という愚かなことか!あ〜何というバカなことか!あ〜何というたわけだったことか!

 賢明な読者は何を忘れていたかを、もう分かったであろう。何?分からない!それは迂闊レベルを超えて、私と同じくらいた愚かなことか!あ〜何というバカなことか!あ〜何という愚かなことか! (これくらいでもういいかな?)

 考えてみたまえ、諸君。温泉評論でありながら、「人はなぜ温泉に入るのか?」というまさしく温泉評論の原点、換言すれば肝の疑問を解決していないではないか!あ〜、私ともあろう者が、何たる迂闊、就活、豚カツ、ヒレカツであろうか!

 臥龍の湯(がりゅうのゆ)の、私にとって最適の温度、即ち40℃前後の優しい湯が、私の血の巡りを促し、大脳がマックスにその活動を始める。快適なのは温度だけではない。湯船の深さも最高である。いつまでも浸っていたいと思わせるのである。

 天国とはこういう世界を指すのではないだろうか?何気なくそう考えていたとき、私の冴えに冴えた頭脳が、見事な答えを導き出したのである。恐るべし、快適な温度だけでなく、深さも快適な臥龍の湯!

 露点風呂、歩行湯に入ることなく、温泉評論の原点の原点である「人はなぜ温泉に入るか」との解きがたき命題の解決を私にさせたのである。お主らもこれで分かったであろう?なに!何のことか分からないって!

 お主らは何て無神経、無頓着、無反応、無趣味、無理解…(もう、これでいいかな?)というわけです。まだ、分からないって!それでは教えましょう。その答えは実に簡単そのものです。「気持ちが良いから」なのです。およそ、真理というのはそういうものです。

 「大洲 臥龍の湯」はかくも難解な問題の解決をさせてくれたのである。この温泉の入り口には、お遍路さん用に足湯がある。四国八十八箇所のお寺参りの人々を持てなす愛媛県人の心優しさだろう。

 臥龍の湯
住所:愛媛県大洲市柚木388番地1
泉質:低張性アルカリ性冷鉱泉
効能:神経痛 ・ 筋肉痛 ・ 関節痛 ・ 五十肩・運動麻痺関節のこわばり ・ うちみくじき ・ 慢性消化器病痔疾 ・ 冷え性 ・ 病後回復期 ・ 疲労回復 ・ 健康増進
施設:岩盤風呂 家族風呂もある

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